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金価格はなぜ下落する?主要な7つの要因を徹底解説

金の価格がどのような要因で下落するのか、気になっていませんか?ロシアによるウクライナ侵攻をはじめとした影響で、金の店頭小売価格は​​2024年5月現在1g12,500円前後という過去最高水準をキープしています。

しかし金価格は、上がることもあれば下がることもあります。実際、上昇を続ける今でも前日比で店頭小売価格が下がる日があるのは事実です。

そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。

  • 金価格が下落する7つの要因
  • 2024年以降の金価格予想
  • 金製品を高く売るには?

金の売買で損をしないためにも、ぜひ金への理解を深めておきましょう。

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1.金価格が下落する7つの要因

金の価格は日々、上がったり下がったりを繰り返しています。では、どのような理由で金価格は下がりうるのでしょうか。

金価格にはあらゆる要因が関わってきますが、大きく分けると次の7つの要因が考えられます。

  1. 金価格が下落する7つの要因
  2. 金の需要減少・供給増加
  3. 世界経済や株価の安定
  4. 地政学リスクの低下
  5. 金利の上昇
  6. インフレ懸念の鎮静
  7. 原油価格の安定
  8. 米ドル価値の上昇

それぞれ解説します。

1-1.金の需要減少・供給増加

金も他の商品と同じく、需要と供給のバランスが金価格に影響します。

金を「買いたい」という人が減ったり、金を「売りたい」という人が増えると、市場において金が余る状況が生まれますよね。この状況では、「需要<供給」なので、金の価格は下がるわけです。

反対に、限られた金を多くの人が求める状況になると金価格も上昇します。

金の需要・供給を構成するのは以下のような要因です(パーセンテージは、需要・供給それぞれに占める割合です)。

  • 【供給】
  • 鉱山生産:72%
  • リサイクル:28%
  • 【需要】
  • 宝飾品(ジュエリーなど):34%
  • テクノロジー(電子機器の部品など):7%
  • 投資:42%
  • 中央銀行などによる保有:17%

参考:戦略的資産としての金の重要性 | 日本版 16 付録I:金需給の構成とトレンド | World Gold Council(2021年)

金の供給に影響する鉱山生産量は、2016年以降、毎年3,500トン前後と安定しています。産出国も各大陸に分散しているため、一般的には供給側が原因で需給ひっ迫が起きる可能性は低いと考えられています。

一方で需要は、このあとご紹介する複数の要因を受け変動しやすいので、注意が必要です。

1-2.世界経済や株価の安定

世界経済や株価が安定するときは、金融財産への投資がより魅力的になります。その結果、金の価格は相対的に低下することが一般的です。

一方「有事の金」として知られる金は、世界経済や株価が低迷するときに価値が高まる傾向にあります。多くの投資家がリスクを回避するため、金を投資のポートフォリオに加えるからです。

よって金価格の上下は、一般的に世界経済や株価の安定と反比例の関係にあります。

1-3.地政学リスクの低下

地政学リスクが低下すると、金価格は下がる確率が高いです。地政学リスクとは、以下のような先行きが不透明な問題のことを指し、これらが解決に向かうと金価格は下がりやすくなります。

  • テロ
  • 戦争
  • 金融不安・財政危機
  • パンデミック

地政学リスクと金価格の関係をよく理解するためには、金の「安全資産」としての機能を知っておかなければなりません。

「有事の金」と呼ばれることからもわかるように、金は世界情勢に不安があるときに求める人が増え、価格が上昇する特徴があります。というのも、投資家たちはリスクの高い債券や株式への投資を避け、金を買うことで自分の資産を守ろうとするからです。

金は実物資産なので、価値が一瞬にして消えることはありません。一方、国債や株式といった投資商品は、万が一国や企業がつぶれてしまえば、価値がゼロになってしまうリスクがあります。

最近ではロシアによるウクライナ侵攻や、中東情勢の悪化によって金の価格は上昇していますが、これも先行きの不安が高まっていることが一つの要因です。

政治や経済において不安な事態が収束にむかえば、投資家たちは利益の出る債券や株式に再度投資し、金価格は下がる可能性があります。

1-4.金利の上昇

金利は金価格と逆相関するといわれています。金利とは、簡単にいえば、お金を貸し借りする際の手数料です。

金利が高い状態では、たとえば銀行にお金を預けるだけで、多くのリターンを得られます。一方で、金には金利がつきません。そのため、世の中で金利が上昇している、あるいは金利が上昇すると見込まれるときには、金の魅力が減り金価格も下がりやすくなります。

なお、金は国際的に米ドルで取引されているため、アメリカの金利上昇が金価格に影響しやすいです。

1-5.インフレ懸念の鎮静

金はインフレに対するリスク回避で買われる傾向があります。言い換えると、インフレを脱却する際に価格が下がる可能性があるということです。

インフレとは、物価が上がり続ける状態を指します。物価が上がるということは、モノに対する「お金の価値」が下がることでもありますよね。

金もインフレ時には他のモノと同じく、価格が上昇します。そのため、金を保有することが「お金の価値」低下への備え・リスク回避になるわけです。

1-6.原油価格の安定

原油と金の価格は、相関関係が見られることがあります。そのため原油の価格が下がると、金の価格も低下する傾向にあるのです。

一方、地政学リスクにより原油の供給量が低下すると、原油価格が高騰します。原油価格が高騰している状態では、安全資産としての側面が強い金への投資が増え、金価格も上昇するという流れです。

1-7.米ドル価値の上昇

一般的に、金はドルと逆相関の関係にあるといわれています。つまり、米ドルの価値が上昇すると金価格は下落し、米ドルの価値が下がると金価格は上がる傾向があるということです。

これは国際的な金の取引において、米ドルが基軸となっているためです。通貨である米ドルの価値が上がると、同じ額でも少しの金しか買えないため、需要が下がります。

ただし、米ドルが上昇しているからといって、必ずしも金価格が下落するとは限りません。現に2022年3月には、米ドルが上昇しているのに、金価格は上がるということが起きています。

金価格の上昇要因と下落要因の両方が複雑に絡んで、価格が決まることに注意しましょう。金価格が上がる要因については、下記の記事で解説しています。

2.最近の金価格動向は?

では、最近の金価格動向はどのようになっているのでしょうか。玉光堂の金買取ページでご紹介している金価格動向のグラフをご覧いただければわかるように、「1g12,000円以上」と歴史上最も高い水準で価格が推移しています。

特に近年は、「新型コロナウイルスの流行」や「ウクライナショック」などが影響し、金価格上昇のトレンドが強くなっています。

2-1.過去30年の金価格動向も確認しよう

過去30年の金価格の動きも、今後の金価格を予測するうえで参考になります。過去30年間の金の値動きは、数年単位で下落するタイミングはありますが、長期的には価格が上昇しています。

30年前の1992年における小売価格平均は「1g1,328円」なのに対し、2024年9月9日現在の小売価格は「1g12,657円」です。

今後も、「リーマンショック」や「新型コロナウイルス流行」など世界情勢を揺るがす事象が発生したときには、金価格が上昇していくと考えていいでしょう。今後の金価格予想について、以下の記事でさらに詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

3.今後金価格が下がる可能性はあるのか

2024年以降、過去最高レベルまで価格が高騰している金ですが、金価格は今後どのように推移していくでしょうか?

3-1.短期的・長期的な金価格予想は?

結論、「短期的には下落しても、長期的には上昇していく」と考えられます。

  • 短期的には下落すると考えられる要因
  • 現在高騰している要因の「ロシアによるウクライナ侵攻」が終息に向かっていく可能性がある
  • アメリカで金利上昇が見込まれている
  • 長期的には上昇していくと考えられる要因
  • 地球上の金は有限である
  • 宝飾品や工業利用などの需要がなくなる可能性は低い
  • 人工的に作り出すのが難しい

アメリカの金利上昇に関する参考資料:UBS sees gold prices falling to $1,600 by the end of 2022 – CNBC

よって、長期的には金の価格が下落する可能性は極めて低いでしょう。もちろん、今回ご紹介した要因により数年単位では金価格が下がることも考えられますが、金の希少価値自体が揺らぐことは考えにくいです。

3-2.【注意点】日本の金価格には為替相場が影響する

日本で金の売買をする場合、金価格には金価格だけでなく「ドル円為替相場」も影響します。金は国際的には、ドル建てで取引されていますが、日本では円建てで取引されるからです。

【例】
1ドル100円のときに10,000円(100ドル)で購入可能な金

1ドル90円(円高)時の価格・・・9,000円
1ドル110円(円安)時の価格・・・11,000円

このように、金の価格は為替相場によっても左右されます。そのため、仮にドル建てでの金価格が下落していても、日本円で同じように下落するとは限りません。

実際、2013年のアベノミクスのタイミングでは、円安が加速していたため、国際的には金価格が下落しているのに、日本では価格が上がるという事態が起きています。

ドル建てでの金価格が、必ずしも日本の金価格と連動しないことに注意しましょう。

4.金製品を1円でも高く売る方法とは?

金製品を高価買取してもらうには、以下のようなサイトをチェックして、日本における金価格が高いときを狙うのが原則です。

参考:田中貴金属工業株式会社|日次金価格推移

ただし、買取価格は金価格だけでは決まりません。基本的に、3つの要素の掛け算で決まることを覚えておきましょう。

金製品の買取価格=相場×純度×重量

また「少しでも高く買い取ってもらいたい」という方は査定に向かう前に次の3つもチェックしておくことで、査定額にプラスに働く可能性があります。

  • 落とせる汚れはあらかじめ落としておく
  • 付属品も一緒に用意しておく
  • 信頼できる買取業者で査定してもらう

買取価格を上げるコツは、以下の記事で詳しく解説していますので、買取査定を検討されている方は、ぜひこちらもご確認ください。

5.【まとめ】金価格はさまざまな要因により変動する

金の価格は以下のような要因によって下がる可能性があります。

  1. 金価格が下落する7つの理由
  2. 金の需要減少・供給増加
  3. 世界経済や株価の安定
  4. 地政学リスクの低下
  5. 金利の上昇
  6. インフレ懸念の鎮静
  7. 原油価格の安定
  8. 米ドル価値の上昇

ただし、最終的に金価格が上昇に傾くか下落に傾くかは、上昇要因と下落要因の足し引きで決まります。日本においては、ドル円為替相場の動きも大きく影響するので、注視しておく必要があるでしょう。

なお、売却したい金製品を今お持ちの場合は、金が高騰しているこのタイミングがおすすめです。まずはお手持ちの金製品を査定に出してみてはいかがでしょうか。

玉光堂では、金の高価買取を実施中です。金の売却を検討している方は、ぜひ玉光堂の高価買取をご利用ください。

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