金相場はなぜ下がる?5つの理由と2022年以降の見通し

金相場はなぜ下がる?5つの理由と2022年以降の見通し

金の相場がどのような要因で下がるのか、気になっていませんか?

ロシアによるウクライナ侵攻の影響を受け、現在も金の高騰が続いています。

1gあたりの店頭小売価格は、​​8,374円(2022年3月24日時点)と過去最高レベルです。

この状況下で金の売買を検討されている方も多いのではないでしょうか。

しかし相場は上がることもあれば、下がることもあるもの。

長期的には価格が上がり続けると言われる金も、どこかのタイミングで経済や金融、その他の影響を受け、相場が下がる可能性があります。

そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。

  • 金相場が下がる5つの理由
  • 2022年以降の相場予想
  • 金製品を高く売るには?

金の売買で損をしないためにも、ぜひ金への理解を深めておきましょう。

1.金相場が下がる5つの理由

金の相場は日々、上がったり下がったりを繰り返しています。

では、どのような理由で金相場は下がりうるのでしょうか。

金相場にはあらゆる要因が関わってきますが、大きく分けると次の5つの要因が考えられます。

  1. 金相場が下がる5つの理由
  2. 需要が減る・供給が増える
  3. 世界情勢が安定する
  4. 金利が上昇する
  5. インフレ懸念が鎮静する
  6. 米ドル価値が上昇する

それぞれ解説します。

1-1.需要が減る・供給が増える

金も他の商品と同じく、需要と供給のバランスが相場に影響します。

金を「買いたい」という人が減ったり、金を「売りたい」という人が増えると、市場において金が余る状況が生まれますよね。

この状況は「需要<供給」なので、金の価格は下がるわけです。

反対に、限られた金を多くの人が求める状況になると相場も上昇します。

金の需要・供給を構成するのは以下のような要因です(パーセンテージは、需要・供給それぞれに占める割合です)。

  • 【供給】
  • 鉱山生産:72%
  • リサイクル:28%
  • 【需要】
  • 宝飾品(ジュエリーなど):34%
  • テクノロジー(電子機器の部品など):7%
  • 投資:42%
  • 中央銀行などによる保有:17%

参考:戦略的資産としての金の重要性 | 日本版 16 付録I:金需給の構成とトレンド | World Gold Council(2021年)

金の供給に影響する鉱山生産量は、2016年以降、毎年3,500トン前後と安定しています。

産出国も各大陸に分散しているため、一般的には供給側が原因で需給ひっ迫が起きる可能性は低いと考えられています。

一方で需要は、このあとご紹介する複数の要因を受け変動しやすいので、注意が必要です。

1-2.世界情勢が安定する

世界情勢が安定に向かうと金相場は下がる確率が高いです。

たとえば、以下のような先行きが不透明な問題が解決に向かうと、金の相場は下がりやすくなります。

  • テロ
  • 戦争
  • 金融不安・財政危機
  • パンデミック

このことをよく理解するためには、金の「安全資産」としての機能を知っておかなければなりません。

「有事の金」と呼ばれることからもわかるように、金は世界情勢に不安があるときに求める人が増え、価格が上昇する特徴があります。

というのも、投資家たちはリスクの高い債券や株式への投資を避け、金を買うことで自分の資産を守ろうとするからです。

金は実物資産なので、価値が一瞬にして消えることはありません。

一方、国債や株式といった投資商品は、万が一国や企業がつぶれてしまえば、価値がゼロになってしまうリスクがあります。

2022年3月時点で、ロシアのウクライナ侵攻により金の相場は上昇していますが、これも先行きの不安が高まっていることが一つの要因です。

政治や経済において不安な事態が収束にむかえば、投資家たちは利益の出る債券や株式に再度投資し、金相場は下がる可能性があります。

1-3.金利が上昇する

金利は金相場と逆相関すると言われています。

金利とは、簡単にいえば、お金を貸し借りする際の手数料です。

金利が高い状態では、たとえば銀行にお金を預けるだけで、多くのリターンを得られます。

一方で、金には金利がつきません。

そのため、世の中で金利が上昇している、あるいは金利が上昇すると見込まれるときには、金の魅力が減り金相場も下がりやすくなります。

なお、金は国際的に米ドルで取引されているため、アメリカの金利上昇が金相場に影響しやすいです。

ちなみにアメリカは2022年に利上げする(=調整のための金利引き上げ)と見込まれています。

1-4.インフレ懸念が鎮静する

金はインフレに対するリスク回避で買われる傾向があります。

これは言い換えると、インフレを脱却する際に、相場が下がる可能性があるということです。

インフレとは、物価が上がり続ける状態を指します。

物価が上がるということは、モノに対する「お金の価値」が下がることでもありますよね。

金もインフレ時には他のモノと同じく、価格が上昇します。

そのため、金を保有することが「お金の価値」低下への備え・リスク回避になるわけです。

1-5.米ドル価値が上昇する

一般的に、金はドルと逆相関の関係にあると言われています。

つまり、米ドルの価値が上昇すると金価格は下落し、米ドルの価値が下がると金価格は上がる傾向があるということです。

これは国際的な金の取引において、米ドルが基軸となっているためです。

通貨である米ドルの価値が上がると、同じ額でも少しの金しか買えないため、需要が下がります。

ただし、米ドルが上昇しているからといって、必ずしも金相場が下落するとは限りません。

現に2022年3月には、米ドルが上昇しているのに、金相場は上がるということが起きています。

金相場の上昇要因と下落要因の両方が複雑に絡んで、価格が決まることに注意しましょう。

2.【注意点】日本の金価格には為替相場が影響する

日本で金の売買をする場合、金価格には金相場だけでなく「ドル円為替相場」も影響します。

金は国際的には、ドル建てで取引されていますが、日本では円建てで取引されるからです。

1ドル100円のときに10,000円(100ドル)で購入可能な金

1ドル90円(円高)時の価格・・・9,000円
1ドル110円(円安)時の価格・・・11,000円

このように、金の価格は為替相場によっても左右されます。

そのため、仮にドル建てでの金相場が下落していても、日本円で同じように下落するとは限りません。

実際、2013年のアベノミクスのタイミングでは、円安が加速していたため、国際的には金相場が下落しているのに、日本では価格が上がるという事態が起きています。

ドル建てでの金相場が、必ずしも日本の金相場と連動しないことに注意しましょう。

3.今後どうなる?2022年以降の金相場予想

2022年3月時点で、過去最高レベルまで価格が高騰している金ですが、金相場は今後どのように推移していくでしょうか?

結論、短期的には下がっても、長期的には上昇していくと考えられます。

3-1.短期的には下がる可能性がある

現在の金の高騰は、ロシアのウクライナ侵攻によって不確実性が高まったことが大きな要因です。

そのためロシアのウクライナ侵攻が収束に向かえば、一時的には相場が下がり、落ち着く可能性が高いでしょう。

加えてアメリカで金利の上昇が見込まれているため、USB投資銀行は2022年末までに金価格がオンスあたり1,600ドルに下落すると見ているようです。
参考:UBS sees gold prices falling to $1,600 by the end of 2022 – CNBC

3-2.長期的に下落する可能性は極めて低い

長期的には、金の相場が下落する可能性は極めて低いでしょう。

もちろん、今回ご紹介した要因により数年単位では相場が下がることも考えられます。

しかし、

  • 地球上の金は有限
  • 宝飾品や工業利用などの需要がなくなる可能性は低い
  • 人工的に作り出すのが難しい

といった点から、金の希少価値自体が揺らぐことは考えにくいです。

また過去30年の金相場の動きも、今後の金相場を予測するうえで参考になります。

過去30年間の金の値動きは、数年単位で下落するタイミングはありますが、長期的には相場が上昇してきています。

30年前の1992年における小売価格平均は「1,328円」。

2022年3月24日時点の小売価格は「8,374 円」となっています。

4.金製品を高く売るにはどうすれば良い?

金製品を高価買取してもらうには、以下のようなサイトをチェックして、日本における金相場が高いときを狙うのが原則です。
参考:田中貴金属工業株式会社|日次金価格推移

ただし、買取価格は相場だけでは決まりません。

基本的に、3つの要素の掛け算で決まることを覚えておきましょう。

金製品の買取価格=相場×純度×重量

また「少しでも高く買い取ってもらいたい」という方は査定に向かう前に次の3つもチェックしておくことで、査定額にプラスに働く可能性があります。

  • 落とせる汚れはあらかじめ落としておく
  • 付属品も一緒に用意しておく
  • 信頼できる買取業者で査定してもらう

買取価格を上げるコツは、以下の記事で詳しく解説していますので、買取査定を検討されている方は、ぜひこちらもご確認ください。

5.【まとめ】金相場はさまざまな要因により変動する

金の相場は以下のような要因によって下がる可能性があります。

  1. 金相場が下がる5つの理由
  2. 需要が減る・供給が増える
  3. 世界情勢が安定する
  4. 金利が上昇する
  5. インフレ懸念が鎮静する
  6. 米ドル価値が上昇する

ただし、最終的に金価格が上昇に傾くか下落に傾くかは、上昇要因と下落要因の足し引きで決まります。

日本においては、ドル円為替相場の動きも大きく影響するので、注視しておく必要があるでしょう。

なお、売却したい金製品を今お持ちの場合は、金が高騰しているこのタイミングがおすすめです。

まずはお手持ちの金製品を査定に出してみてはいかがでしょうか。

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