このような言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。
まず結論ですが、金の価格は日々変動するので、実際には価値が下がることがあります。
ただし、金の価値が他の資産と比べて下がりにくいことは事実です。
この記事では、金投資を検討中の方に向けて、以下の内容について解説します。
- この記事で解説していること
- 「金の価値は下がらない」は本当か?
- 金の資産価値が下がりにくい3つの理由
- 金の価値(価格)が下がる5つのタイミング
- 金投資のメリット・デメリット
- 現在の金価格と今後の予測
「金の価値が下がりにくいのはなぜか?」「金が安全な投資先と言われるのはなぜか?」詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
【目次】
1.「金の価値は下がらない」は本当か?
市場における金の価値は下がることもあります。
ご存知のとおり、金の取引価格は経済や世界情勢を反映して上下するためです。
しかし「金そのものの価値」が一瞬にして消えることはありません。
たとえば、貨幣や株式のような「金融資産」は、国や企業が倒産すれば、ある日突然ただの紙切れになってしまうリスクがあります。
一方で金は「実物資産(=それ自体に価値がある資産)」です。
金自体に価値があるため、あなたが金を所有している限り、その価値が一瞬にして消える可能性はほぼありません。
1-1.金はインフレ時も価値が下がらない
金が安定していると言われる理由の一つに、インフレや金融危機に強いことが挙げられます。
インフレとは、「物の値段が上がり続ける状態」です。
インフレになると、同じ物を購入する場合にも支払う金額が増えるので、「お金(貨幣)の価値が下がり続けている状態」と言い換えることもできます。
つまり、インフレ時に資産をお金(貨幣)で所有していると、実質的には自分の資産が目減りしてしまうのです。
一方で金は、実物資産なのでインフレの局面でも価値が下がりません。
むしろ、お金の価値が下がる状況下で、資産を守ることができるため、金を求める人が増え、価格は上昇する傾向があります。
そのため金は「有事の安全資産」とも呼ばれ、資産を守る手段として投資対象となっています。
2.金の資産価値が下がりにくい3つの理由
金は発見されてから約6000年の歴史を持ちますが、価値を失ったことが一度もない唯一の存在と言われています。
では、どうして金の価値は下がりにくいのでしょうか?
理由は、金の持つ性質・特徴にあります。
ここでは3つの理由をご紹介します。
- 金の価値が下がりにくい3つの理由
- 世界中の金を集めてもプール約4.3杯分!希少性が高い
- 金は燃えない・サビない!不変の金属である
- 常に一定の需要がある
2-1.世界中の金を集めてもプール約4.3杯分!希少性が高い
金の価値が下がりにくい要因の一つが「希少性の高さ」です。
地球上に存在する金の量は決まっています。
World Gold Council が出した2021年までのデータによると、歴史を通じて採掘された金は約205,238トンです。
一見すると多いようにも思えますが、世界中から金を集めても国際基準プール約4.3杯分にしかなりません。
同データでは、地中に眠っている金はまだ53,000トンありますが、毎年3,000トンのペースで金が採掘されているので、数十年後にはリサイクルのみで需要をまかなうことになります。
このように、限られた量の金を奪い合っている状況なので、金の価値は自然と高くなるのです。
2-2.金は燃えない・サビない!不変の金属である
金の「不変性」は、価値が下がらない理由の一つといえます。
金は空気中や水中で酸化したり、腐食したりすることがありません。
高熱で加工・溶解しても、その安定した性質が変わることはなく、酸にもアルカリにも反応しにくい性質を持っています。
このように、時間が経っても変わらない金の性質は、人々を魅了する価値の源泉になっています。
2-3.常に一定の需要がある
歴史を振り返ってみても、金は美しく輝くその見た目から、「宝飾品(ジュエリー)」として常に人気を集めてきました。
現在も金は宝飾品としての需要が最も大きく、今後この需要がなくなる可能性は低いでしょう。
また、金には宝飾品以外の用途・需要もあります。
たとえば、工業分野では半導体チップ、歯科分野では金歯などに使用されています。
世界共通の価値を持つ金は投資対象にもなっており、主要国政府の中央銀行も大量の金を支払準備金として保有している状況です。
このように金は宝飾品としても、投資や工業分野でも一定の需要を獲得しているため、突如需要がなくなる可能性はきわめて低いといえます。
3.金の価値(価格)が下がる5つのタイミング
前述のとおり、金の価値(=価格)は下がることもあります。
では、どのような状況下で価格が下がりやすいのでしょうか?
代表的なタイミングは以下の5つです。
- 金の価格が下がるタイミング
- 需要が減る・供給が増える
- 世界情勢が安定する
- 金利が上昇する
- インフレ懸念が鎮静する
- 米ドル価値が上昇する
金は市場に「不安」が膨らんでいくと求める人が増え、価格が上がる傾向があります。
逆に、不安が取り除かれたり、解消されたりしたタイミングでは、金を手放す人が増えるため価格も下がりやすくなります。
具体的な内容は以下の記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひこちらもご確認ください。
4.金投資のメリットとデメリット
「これから金投資をしたい」という方は、きちんとメリット・デメリットを把握しておく必要があります。
金投資のメリットとデメリットは以下のとおりです。
- メリット
- 長期的に価値が下がりにくい
- 世界共通の価値を持っている
- インフレや有事の際に資産を守ることができる
- デメリット
- 利息や配当がない
- 盗難や紛失のリスクもある
- 取引価格に為替相場が影響する
金は売却してはじめて利益が発生する資産なので、金を買ったときと売ったときの「差額」しか利益にはなりません。
そのため、所有しているだけで配当が生まれる株式のような投資商品と比べると、魅力的には映らないでしょう。
しかし、ロシアのウクライナ侵攻やコロナパンデミックのように、資産が脅かされる「有事」は突如としてやってきます。
金は有事においても、資産価値を保持してくれます。
金を保有することは、あらゆるリスクから資産を守るための備えになるということを押さえておきましょう。
5.現在の金価格と今後の予測
2022年に入ってから、ロシアのウクライナ侵攻や円安により、過去最高価格(8,968円)を記録した金ですが、7月現在は下落傾向にあります。
特にドル建てでの金価格は大きく下がり、約1年半ぶりの安値を更新しています。
参考:金地金価格チャート – リアルタイム金地金スポット価格 – Gold.BullionVault.jp
この金価格の下落は、米連邦準備理事会(FRB)がインフレを抑えるために利上げ(金融引締め)を決めたことなどが要因です。
日本では円安の影響で、金価格はそれほど落ち込んでいないようにも見えますが、国際的にはドルの金価格が基準になるので、この下落トレンドは当分続くでしょう。
しかし前述のとおり、金は長期(数年〜数十年単位)で見ると、価格が下がりにくい性質を持っています。
10年前の2012年の金価格は、1gあたり4,321円だったので、現在の8,343 円と比較すると、約2倍になっています。
参考:田中貴金属工業株式会社|日次金価格推移
したがって、長期的には今後も価格が上がる可能性が高いと見て良いでしょう。
6.【まとめ】金の価値は長期的に上がり続ける可能性が高い
金の価値は、短期・中期的な上下はあっても、長期的には上がっていく可能性が高いです。
長期的な保有を考えていて、あらゆるリスクに備えたいなら、金への投資は資産を守るための最適な方法といえるでしょう。
投資の基本は、安いときに「買い」、高いときに「売る」ことです。
再び金が高騰したときに、金を売りたい方はぜひ高価買取の買取専門店「玉光堂」をご利用ください。
金の最適な売り時については、以下の記事で解説しています。
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