「昔集めていた切手が大量に出てきた」「余った年賀状の切手をどうにかしたい」とお困りではありませんか？切手はそのままではお金として使えないため、処分方法に悩むアイテムの一つです。
しかし、ただ捨ててしまうのは非常にもったいないことです。実は、切手には換金や交換、寄付など、意外と知られていない活用方法がたくさんあります。
この本記事では、余った切手を無駄なく処分する5つの方法と、それぞれのメリット・デメリットを徹底解説します。
損をせず、納得のいく方法で切手を処分をするためのヒントとして、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
1．余った切手を処分する5つの方法
ここでは、余った切手を賢く処分するための5つの方法について、それぞれのメリット・デメリットを交えて解説します。
- 郵便局で新しい切手やはがきと交換する
- 郵便物の支払いに使用する
- 寄付する
- フリマサイトやオークションアプリで売却する
- 買取専門店で売却する
それぞれ解説します。
1-1．郵便局で新しい切手やはがきと交換する
郵便局の窓口では、古い切手や書き損じはがきを、新しい切手やはがき、レターパックなどと交換してもらえます。現金化はできませんが、今後も郵便を使う予定があるなら、もっとも確実で無駄のない方法です。
ただし、交換には所定の手数料がかかる点に注意が必要です。大量に交換する場合、手数料だけで数千円になってしまうこともあるため、事前に計算しておくことをおすすめします。
1-2．郵便物の支払いに使用する
意外と知られていませんが、切手はゆうパックやゆうメールなどの送料の支払いに充てることができます。
荷物を送る際、窓口で「切手で支払います」と伝えれば、現金と同じように使えます。これなら交換手数料もかからず、額面通りの価値をフルに活用できます。
フリマアプリなどで頻繁に発送作業をする方にとっては、経費削減になる非常に有効な手段といえるでしょう。
1-3．寄付する
自分では使わない切手を、社会貢献活動に役立てるのも素晴らしい選択肢です。
ユニセフやNGO団体などでは、使用済み切手や未使用切手の寄付を受け付けています。集められた切手はコレクター向けに換金され、開発途上国の子どもたちのワクチン代や教育支援などに使われます。
手元にお金は残りませんが、「誰かの役に立った」という心の満足感を得られる処分方法です。
1-4．フリマサイトやオークションアプリで売却する
メルカリやヤフオクなどのフリマアプリを使って、自分で売却する方法です。コレクター向けのプレミア切手であれば、相場以上の高値で売れる可能性がありますし、普通の切手でも定価以下で出品すれば、送料を節約したいユーザーに買ってもらえることがあります。
ただし、出品や梱包の手間がかかるうえ、販売手数料や送料が引かれるため、手元に残る金額は思ったより少なくなるケースもあります。
1-5．買取専門店で売却する
もっとも手軽で、かつ現金化できる方法が「切手買取専門店」への売却です。
買取専門店であれば、査定士が切手の価値を見極めてくれるため、プレミア切手であれば高額買取が期待できますし、普通の切手でもシートやバラをまとめて買い取ってくれます。郵便局のように交換手数料を支払う必要がなく、その場で現金を受け取れるのが最大のメリットです。
大量にある場合や、価値がわからない切手が混ざっている場合は、まずは買取店に相談するのがおすすめです。
2．切手は捨てるよりも買取がおすすめ
「古い切手なんて売れるの？」と疑問に思うかもしれませんが、切手は捨てるよりも買取に出すのが断然おすすめです。
切手は金券としての一面を持っており、たとえ汚れていても、裏面の糊がなくても、額面通りの価値を持つ場合があります。さらに、コレクターの間で取引される希少な切手であれば、驚くような値段がつくこともあります。
2-1．額面以上の買取価格になる可能性もある
切手買取の最大の魅力は、額面以上のプレミア価格がつく可能性があることです。
昭和初期以前の切手や、中国切手、記念切手などは、現存数が少なく希少価値が高いです。1枚で数万円〜数十万円になるケースも珍しくありません。自分ではただの古い紙切れだと思っていても、プロの目から見ればお宝であることは多々あります。
自己判断で捨ててしまう前に、一度査定に出してみる価値は十分にあるでしょう。
2-2．切手の買取方法
切手の買取には、主に店頭買取と宅配買取の2種類があり、ライフスタイルに合わせて選ぶことができます。どちらも査定料は無料の業者が多いため、リスクなく価値を知ることができます。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
2-2-1．店頭買取
店頭買取とは、売りたい切手を直接お店に持ち込み、その場で査定・買取してもらう方法です。目の前で査定してもらえる安心感があり、疑問点があればその場で質問できるのがメリットです。また、査定額に納得すればすぐに現金を受け取れるため、「今すぐお金に換えたい」という急ぎの方に向いています。
ただし、近くに店舗がない場合や、大量の切手を持ち運ぶのが大変な場合は不向きかもしれません。
2-2-2．宅配買取
宅配買取は、自宅で切手をダンボールに詰めて送り、後日査定結果の連絡をもらう方法です。全国どこからでも利用でき、店舗の営業時間を気にする必要がないため、忙しい方や近くにお店がない方に最適です。多くの業者が無料の「宅配キット（ダンボールや梱包材）」を用意してくれるため、準備の手間もかかりません。
非対面で完結するため、プライバシーを守りたい方にもおすすめです。
3．額面以上の買取価格がつきやすい切手の特徴
額面以上の価値がつく切手には、いくつかの共通した特徴があります。これらを知っておけば、大量の切手の中から高額品を見分けるヒントになります。
ここでは、高価買取が期待できる切手の5つの特徴について解説します。
- 発行枚数が少ない切手
- 未使用など状態が良好な切手
- 印刷ミスがある切手
- 歴史的背景や人気のあるデザインの切手
- 限定品・記念切手
詳しくみていきましょう。
3-1．発行枚数が少ない切手
もっとも重要な要素は「発行枚数が少なく、手に入りにくい」という希少性です。
どんなに美しいデザインでも、大量に発行されて誰でも持っている切手にはプレミア価値はつきません。逆に、発行枚数が極端に少なく、需要に対して発行枚数が足りていない切手は、価格が高騰します。
たとえば、明治時代の切手や、発行期間が短かった記念切手などがこれに該当します。
3-2．未使用など状態が良好な切手
切手の保存状態が良いほど、価値は高くなります。とくに未使用品の場合、裏糊と呼ばれる裏面の糊が綺麗に残っているかどうかが重要な査定ポイントです。
湿気で糊が落ちていたり、シミがあったりすると、たとえ希少な切手でも価値が大きく下がってしまいます。色褪せや破れがない美品であれば、相場の上限に近い価格での買取が期待できるでしょう。
3-3．印刷ミスがある切手
本来なら不良品として取り除かれるはずの印刷ミスがある切手は、エラー切手と呼ばれ、コレクターの間で非常に高い人気を誇ります。
たとえば、「色が抜けている」「絵柄が逆さまに印刷されている」「ミシン目がズレている」といったものです。これらは市場に出回る数が極めて少ないため、額面の数百倍から数千倍という驚くような高値がつくことがあります。
3-4．歴史的背景や人気のあるデザインの切手
切手の価値は、その歴史的背景やデザインの人気度にも左右されます。
たとえば、中国の文化大革命時代に発行された切手は、当時のコレクション禁止令によって多くが失われたため、歴史的な希少価値が高騰しています。また、「見返り美人」のように、浮世絵を題材にした美しいデザインの切手は、国内外を問わず根強いファンがいます。
3-5．限定品・記念切手
国家的なイベントや行事を記念して発行される記念切手や、地域限定・数量限定で発売される切手も、高価買取の対象になりやすいです。オリンピックや万博、皇室の慶事などを記念した切手は、そのときしか手に入らないため、あとになってから探すコレクターが多いためです。
とくに、シートのまま全種類が揃っている場合や、専用の台紙や解説書がついている場合は、プラス査定につながることが多いです。
4．プレミア切手の買取価格相場
ここでは、代表的なプレミア切手の種類と、その買取価格相場を紹介します。
- 見返り美人
- 月に雁
- ビードロを吹く娘
- オリンピック記念切手
- 昭和天皇即位記念切手
- 中国切手
それぞれ解説します。
4-1．見返り美人
1948年に発行された「見返り美人」は、日本のプレミア切手の代名詞ともいえる存在です。浮世絵師・菱川師宣（ひしかわもろのぶ）の作品を図案化しており、縦長の珍しいサイズと美しいデザインが特徴です。
発行枚数が少なく、当時から大変な人気で郵便局に行列ができたといわれています。
バラ（1枚）でも価値がありますが、5枚綴りのシート状態であれば、数千円〜数万円単位の買取価格がつくことも珍しくありません。
4-2．月に雁
1949年に発行された「月に雁（つきにかり）」は、見返り美人と並んで非常に有名なプレミア切手です。歌川広重の浮世絵が描かれており、大型のサイズと芸術性の高さからコレクター垂涎の的となっています。
発行枚数が約200万枚と少なく、現在でも良い状態で残っているものは稀です。こちらもシート状であれば非常に高い価値があり、状態が良ければ数万円の買取価格がつくこともあります。
4-3．ビードロを吹く娘
1955年に発行された「ビードロを吹く娘」は、喜多川歌麿の浮世絵を採用した切手です。切手趣味週間シリーズの一つとして発行され、鮮やかな色使いと繊細な描写が魅力です。
見返り美人や月に雁ほどの高騰はありませんが、それでも昭和の記念切手の中ではトップクラスの人気と価値を誇ります。
状態にもよりますが、数千円の買取価格がつく切手です。
4-4．オリンピック記念切手
オリンピック開催を記念して発行される切手の中でも、とくに1964年の東京オリンピック以前の古いものは価値が高い傾向にあります。
たとえば、1896年のアテネオリンピック（第1回大会）の切手や、戦前の幻の東京オリンピック（1940年予定）に関連するものなどは希少です。また、1964年東京大会の寄付金付き切手なども、シートで全種類揃っていればコレクションとしての評価がつきます。
種類によっては、数百円〜数千円の価値がつく記念切手です。
4-5．昭和天皇即位記念切手
皇室関連の切手はコレクターが多く、中でも昭和天皇の即位を記念して戦前に発行された切手は高値で取引されています。
とくに「昭和ご婚儀4種」や「立太子礼記念」などは、歴史的な価値が高く評価されます。戦前の切手は紙質が悪く劣化しやすいため、美品であればあるほど査定額は跳ね上がります。シートであれば、数万円の買取価格がつくことも珍しくありません。
菊の御紋などがデザインされた厳かな雰囲気の切手を見つけたら、大切に保管してください。
4-6．中国切手
日本の切手以上に爆発的な高値がつく可能性があるのが「中国切手」です。
とくに1960年代〜1980年代の文化大革命時代に発行された切手（赤猿、毛沢東シリーズ、オオパンダなど）は、中国国内の富裕層による買い戻し需要があり、相場が高騰しています。なかでも赤猿（子ザル）は、1枚で十万円を超えることもある伝説的な切手です。
赤い背景や毛沢東の肖像が描かれた切手があれば、必ず専門業者に見てもらいましょう。
5．切手を1円でも高く売る方法
切手を1円でも高く売るために、以下の方法を意識・実践してください。
- 相場を確認する
- 適切な保管をおこなう
- 複数の店舗で査定を受ける
- 売却予定の切手をまとめて査定に出す
- シート切手はバラさない
それぞれの詳細については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
6．まとめ
今回は、余った切手の処分方法や、高価買取が期待できるプレミア切手の特徴について解説しました。
郵便局での交換や寄付など、切手の活用方法はさまざまですが、現金化を希望されるなら買取専門店の利用がもっともおすすめです。とくに「見返り美人」や「中国切手」などの希少な切手が混ざっている場合、予想以上の高値がつく可能性も十分にあります。
「汚れているから」「バラバラだから」と諦めて捨ててしまう前に、まずはプロの査定を受けてみてはいかがでしょうか。
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