金の純度とは、金が含まれている割合です。
この記事では、以下の内容を解説しています。
- 金の純度の概要
- 金の純度の種類と用途
- 金の純度を下げた「合金」が使用される理由
- 金の純度を見極める方法
自身が所有している金商品の金の純度を明らかにしたい方は、ぜひこの記事をお読みください。
1.金の純度とは「金が含まれる割合」のこと
金の純度とは、金が含まれる割合です。
一般的に金商品を製造する際は、純金に対して一定分量の別の金属を混ぜ合わせた合金が使用されています。
そのため、金商品の中には純度100%の金のみを使用したものや、40%程度の金とその他の金属を混ぜ合わせたものなどが存在します。
1-1.金の純度は「◯◯金」や「K◯◯」などで表される
金の純度は、基本的に「◯◯金」や「K◯◯」などと表記されています。
「◯◯金」は証明書や店舗での照会で用いられる表記で、「K◯◯」は海外で製造された金商品を示しています。
1-1-1.「◯◯K」(いわゆるあとK)との違いはなにか
「K◯◯」は日本で製造されているのに対し、「◯◯K」は海外で製造されている金製品を指します。
「◯◯K」と刻印されている海外製の金は、数字よりも金の含有率が少なかったり、偽物の金が使用されていたりする可能性があるんです。
そのため、海外製との区別をつけるべく、日本製の金には「K◯◯」ではなく「◯◯K」という刻印がされています。
1-1-2.ダイヤの「カラット」との違い
金の純度として使用されている「カラット(karat)」とダイヤに使用されている「カラット(carat)」では、意味が異なっています。
ダイヤモンドの「カラット(carat)」は、「質量」をあらわす単位です。
そのため、金に使用される「カラット(karat)」とは別の意味であると覚えておきましょう。
1-2.金の純度には「24分率」が使用される
金の純度は「24分率」で表記されます。
例えば、K24であれば100%の純金、K18の場合は18/24で純度75%の金・別の金属25%と計算できます。
刻印されている数字に24を割れば、自身が保有している金商品の純度を把握することが可能です。
1-2-1.プラチナや銀には「1000分率」が使用される
プラチナや銀には「1000分率」が使用されます。
プラチナは数字の前に「Pt」と表記されており「1000」「950」「900」「800」の4種類が表記されています。
一方で銀は数字の前に「SV」や「Silver」と表示されていて、Silver925であれば925/1000で92.5%の純銀が商品に含まれていると判断が可能です。
プラチナと銀がどれくらい保有しているのかを確認したい際は、1000分率を活用しましょう。
2.金の純度の種類と用途について
金の純度の種類と用途について、以下の5つの項目で解説します。
- 24金・K24(純金99.99%~100%)
- 22金・K22(純金91.7%)
- 18金・K18(純金75%)
- 14金・K14(純金58.5%)
- 10金・K10(純金42%)
2-1.24金・K24(純金99.99%~100%)
24K・24金は、純金率99.99%を表す種類で、ほとんど純金です。
ほかの純度と比較して柔らかく傷つきやすい傾向があるためアクセサリーとしての製造には適しておらず、コインやインゴッドなど資産価値がある商品へと加工されます。
一方で24金・K24は変色や腐食が発生しにくく、いつまで経っても金の輝きが劣ることはないでしょう。
2-2.22金・K22(純金91.7%)
22金・22Kは、純金が91.7%で混合物は8.3%で構成されている種類です。
K24と比較して硬く加工がしやすい特徴があるので、海外ではアクセサリーとして流通している国も存在しています。
2-3.18金・K18(純金75%)
18金・K18は、純金が75%と混合物が25%を占めている種類です。
日常生活で使用し続けていても支障がないほどの強度を誇っているため、百貨店で販売されている宝石によく活用されています。
また、K18にはホワイトゴールドやレッドゴールドなど幅広いカラーを取り揃えているので、さまざまなカラーバリュエーションを楽しめるのも魅力の1つです。
2-4.14金・K14(純金58.5%)
14金・K14は、純金が58.5%で混合物が銀やパラジウムなどの41.5%で構成されています。
耐久力が高い特徴を兼ね備えているので、文房具に加工される場合があります。
ただ、金の含有率が低いため金商品特有の色味が薄れてしまい、変色しやすくなるでしょう。
2-5.10金・K10(純金42%)
10金・K10は、純金42%で混合物が58%です。
ほかの種類と比較して純金の含有率が低いため、軽やかで鮮やかな色合いとして好まれる傾向があります。
しかし、K10は資産的な価値が低く、金属アレルギーを起こしやすくなっています。
3.なぜ金の純度を下げた「合金」が使用されるのか
ではなぜ、純金100%のK24だけでなく、金の純度を下げたK18やK14などの「合金」が使用されるのでしょうか。
その理由として、以下の2つが挙げられます。
- 金のデメリットを補うため
- 色調を変化させるため
それぞれの理由について、詳しく解説していきます。
3-1.金のデメリットを補うため
合金を使用することで、以下のような金のデメリットを補うことが可能です。
- 熱に弱い
- 傷つきやすい
- 柔らかく型崩れしやすい
これらのデメリットを持つ金純度99.99%のK24は、金属が柔らかく加工することが困難なことから、アクセサリーとしての利用は難しいです。
しかし、K22やK18など金の純度を下げることで、金が硬くなってアクセサリーを製造しやすくなります。
金にその他の金属を混ぜて硬くすることで、アクセサリーやジュエリーなどを日常でも楽しめるようになります。
3-2.色調を変化させるため
合金が使用されるもう1つの理由として、色調を変化させることにもあります。
たとえば、K24は通常の金属の色合いしか楽しめないのに対し、金の純度を下げたK18ではピンクゴールドやイエローゴールドなどさまざまなカラーバリュエーションを楽しめます。
色調を変化させて金属特有の色味を楽しむためにも、合金が使用されているというわけです。
3-2-1.【金の色別】特徴や用途一覧
金の色別の特徴や用途一覧は、以下のとおりです。
色 | 特徴 | 用途 |
---|---|---|
イエローゴールド | 華やかな印象 折り曲げにくい |
アクセサリー 結婚指輪 |
ピンクゴールド | 柔らかい印象がある 強度がある |
男性向けの腕時計 女性向けのアクセサリー |
グリーンゴールド | 爽やかな印象がある | オブジェ 指輪 |
レッドゴールド | 固くて柔軟性がある 温かみのある印象を与える |
指輪 女性向けのアクセサリー |
ホワイトゴールド | 変色や変質に強い メッキ加工がされている |
時計 アクセサリー |
上記の表を参考にしたうえで、金にどのようなカラーバリュエーションが存在するのかを把握しましょう。
4.金の純度を見極める方法
金の純度を見極める方法は、以下の2つです。
- 刻印を確認する
- 比重を測る
自身が所有している金商品の純度がわからない場合に有効な手段となっているので、ぜひ実践してみてください。
4-1.刻印を確認する
まずは、金製品に彫られている刻印を確認してください。
多くの金商品には「K24」「K10」などとさまざまな刻印が記載されている傾向があります。
また、金のカラーを表記する際の略称は、以下のとおりです。
- YG:イエローゴールド
- PG:ピンクゴールド
- GG:グリーンゴールド
- RG:レッドゴールド
- WG:ホワイトゴールド
上記の表記を参考にし、自身が所有している金商品の純度を把握しましょう。
4-2.比重を測る
刻印のない金商品の純度を見極めたいのであれば、比重を測ってください。
比重とは物質の密度と同体積の標準物質の密度の差で、同じ体積の水と比較してどれだけの重さを所有しているのかを把握できます。
具体的に比重を図る際の手順は、以下のとおりです。
- 金商品の比重を図る手順
- 金商品の重さをはかりで計測する
- 測定した金商品が収まる容器に水を投入してはかりに載せる
- 金商品を糸を用いて水中へ投入する
- 金商品が水中にあるときの重量を測定する
- 比重値を算出する
比重値を算出する際は、以下の計算式を用いて答えを明らかにしましょう。
金商品自体の重さ÷金商品が水中にあるときの重さ
たとえば、金属商品自体が300gで水中にあるときの重さが30gだとしたら、「10」が比重値となります。
金商品の比重値を明らかにすれば、下記を参考にして純度を見分けましょう。
K20:16~17
K18:15~16
K14:16~17
K10:11.5~13
刻印のない金商品の純度を測定したい方は、上記の手順を参考にして比重値を測ってください。
5.まとめ
金の純度について、ご理解していただけましたでしょうか?
金の純度は金が含まれている割合を指しており「K24」「K18」と数字が小さくなっていくにつれて金属が含まれている割合が少なくなります。
また、金の純度を見極める場合は刻印を確認か金商品の比重値を測定をするとよいでしょう
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