「鑑定書や鑑別書って必要なの?」
宝石・貴金属を購入予定の方や買取に出す予定の方で、鑑定書と鑑別書の違いがよくわからないという方はいらっしゃいませんか?
名前の似ている2つですが、内容は大きく異なります。
この記事では、以下のことを解説しています。
- 鑑定書と鑑別書の違いとは?
- 鑑定書と鑑別書って必ずあったほうがいいの?
この記事を読むことで、鑑定書と鑑別書についての詳細がわかります。
これから宝石を手にされる方はもちろん、買取に出される方も知識整理としてぜひ最後までご覧ください。
1.鑑別書と鑑定書の違いについて
早速ですが、本題の「鑑別書と鑑定書の違い」について、それぞれの特徴をご説明いたします。
鑑別書と鑑定書の違いは、主に「どの宝石に発行できるのか」と「品質についての言及があるのか」の2点にあります。
上記2点を中心に、それぞれの特徴を見てみましょう。
1-1.鑑別書とは?
まず、鑑別書についてご説明いたします。
鑑別書は、すべての宝石に発行可能で、科学的な調査をもとにその宝石が「天然」なのか「人工的」なのか鑑別され、宝石が「本物」なのか「偽物」なのかが記載されます。
鑑別された宝石の価値については触れられず、あくまで調査と分析(重さやカット、屈折率など)の結果が記載されているのが鑑別書です。
「すべての宝石に発行が可能」という点で、たとえば河川敷に落ちている石の成分を調べたいときも鑑別可能なんです。
また、小さなルビーが散りばめられたようなジュエリーにも、鑑別書を発行できます。
1-2.鑑定書とは?
次に、鑑定書についてです。
鑑定書は、別名「ダイヤモンド・グレーティング・レポート」と呼ばれています。
内容としては、世界共通で用いられているダイヤモンドの品質評価基準「4C」が記載された、いわば「ダイヤモンドの成績表」。
鑑別書との大きな違いとしては、「ダイヤモンドのみにしか発行できない」点と、4Cをもとにした「ダイヤモンドの品質(=価値)」が明記されている点です。
4Cについて簡単に説明いたします。
- 重さを評価したCarat(カラット)
- 色味を評価したColor(カラー)
- 透明度を評価したClarity(クラリティ)
- 形状と研磨仕上げを評価したCut(カット)
以上4つの基準をもとにダイヤモンドが鑑定され、どのくらい品質の高いダイヤモンドなのか評価されます。
そして、鑑定書に記載されている評価をもとに、ダイヤモンドの価格が決定していくというわけです。
4Cについてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
2.鑑別書と鑑定書は必須なのか
鑑別書と鑑定書の特徴と違いはご理解いただけたでしょうか。
次に、「鑑別書と鑑定書って必須なの?」という点をお話しいたします。
結論からいうと、必須というわけでは決してありません。
ダイヤモンドで見てみると、価値について記載されている鑑定書さえあれば、わざわざ鑑別書まで付ける必要はないといえます。
特に、鑑定書は裸石の状態でなおかつ0.3カラット以上でないと発行されないため、鑑定書がない場合も多く存在します。
また、たとえば自分用としてダイヤモンドを購入するのであれば、必ず鑑別書や鑑定書のあるものを選ぶ必要はありません。
2-1.必要となるパターンとは?
では、どのようなときに必要となるのでしょうか。
主なパターンとしては、以下が考えられます。
- 婚約指輪を購入する際
- 宝石を買取に出す際
- 購入する宝石の品質と本物であることの証明が欲しい場合
婚約指輪をはじめ、贈答用の宝石は鑑別書や鑑定書をがあるものを購入することが一般的です。
また、宝石・ジュエリーを買取に出す際は、鑑定書や鑑別書がなく本物であることの証明ができないと買取不可となる場合もあるので、注意が必要です。
鑑定書が買取に必須なのかについては、以下記事で詳しくご説明しておりますので、ぜひご覧ください。
3. まとめ
いかがでしょうか。
鑑別書と鑑定書の違いについて解説いたしました。
2つの違いを簡単にまとめます。
- 鑑別書はどの石でも発行可能だが、鑑定書はダイヤモンドのみに発行可能という違いがある
- 鑑別書には宝石の品質は記載されておらず、反対に鑑定書はダイヤモンドの品質について記載されている
こうしてみると、内容は大きく異なりますよね。
また、2つともすべての宝石に発行されてはおらず、必須というわけではないです。
ただ、購入する際に品質を確かめる必要がある場合や、いずれ買取に出す予定がある場合は、鑑定書または鑑別書付きの宝石を購入することが無難でしょう。
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