金・貴金属・ブランド品の買取なら、高価買取の「玉光堂」まで。

ニッケルフリーとは?言葉の意味やメリット・デメリットを徹底解説

#金・貴金属

ニッケルフリーとは?言葉の意味やメリット・デメリットを徹底解説
お気に入りのピアスやネックレスで、耳や首がかゆくなったり、赤くなったりした経験はありませんか。その肌荒れ、もしかしたら「金属アレルギー」かもしれません。

そして金属アレルギーの悩みを解決するキーワードが、最近よく目にする「ニッケルフリー」です。しかし、具体的に何が安全で、どう選べば良いのか、分かりにくいと感じる方も多いでしょう。

そこでこの記事では、「ニッケルフリーとは何か?」という基本的な意味から、肌に優しい素材の種類、そして安全なアクセサリーの選び方と正しいお手入れ方法まで解説しています。

金属アレルギーを避けながらアクセサリーを楽しみたいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。

1.「ニッケルフリー」とは?


「ニッケルフリー」とは、金属アレルギーの主な原因となる「ニッケル」という金属を、ほとんど含まない、あるいはアレルギー反応が起きにくいとされる基準まで減らした素材や製品のことです。ピアスやネックレスなど、直接肌に触れるアクセサリーで、アレルギーを気にされる方向けに表示されています。

ただし、その基準は国やメーカーによって異なるため、言葉の本当の意味を正しく理解しておくことが、安全な製品選びの第一歩となります。

1-1.日本にはニッケルフリーの基準が存在しない

日本国内においては、「ニッケルフリー」と表示するための法律で定められた基準は存在しないのが現状です。欧州(EU)では、製品に含まれるニッケルの溶出量に厳しい規制がありますが、日本ではそのような規制がありません。

そのため、「ニッケルを全く含まない」製品も、「ごく微量に含むが、アレルギーが出にくいよう加工した」製品も、どちらも「ニッケルフリー」と表記される可能性があります。メーカーの自主的な基準に頼っている部分が大きいため、購入時には素材の種類(チタンなど)まで確認すると、より安心です。

1-2.ニッケルフリーとノンニッケルは何が違う?

「ニッケルフリー」と「ノンニッケル」は、現在の日本では、ほとんど同じ「ニッケルを含まない」という意味で使われていることが大半です。

欧州の基準からすると、「ノンニッケル」はニッケル含有量がゼロであることを、「ニッケルフリー」はニッケルをごく微量含むことを表します。しかし日本では、メーカーや販売店によってその使い分けは曖昧です。

ニッケルフリーとノンニッケルの言葉の違いにこだわるよりも、チタンや樹脂といった素材名そのものを確認するほうが、より確実にニッケルを避けられます。

1-3.ニッケルフリーとサージカルステンレスは何が違う?

ニッケルフリーとは、ニッケルを「含まないか、含有量を極力抑えた」素材の総称で、金属名ではありません。一方サージカルステンレスは、医療用途にも使われるステンレス鋼(主にSUS316、316Lなど)の俗称です。

サージカルステンレスは、耐食性・耐久性に優れ、比較的アレルギーが出にくいとされますが、実際にはニッケルを約10%含む場合が多く、金属アレルギーを完全に防げるわけではありません。

そのため、「ニッケルを含んでいるが、比較的アレルギーは起こしにくい素材」がサージカルステンレス、と理解するのが正確です。

2.ニッケルフリーのメリット・デメリット


ニッケルフリーのアクセサリーは、メリットだけでなく知っておくべきデメリットも存在します。メリットとデメリットの両方を天秤にかけ、賢く製品を選びましょう。

2-1.ニッケルフリーのメリット

ニッケルフリー製品のメリットは、主に以下の3つです。

  • アレルギー反応・皮膚トラブルのリスクが低い
  • 敏感肌でも長時間つけられる
  • ファッションの幅が広がる

ニッケルフリー最大のメリットは、金属アレルギーの最も一般的な原因であるニッケルによる、かゆみやかぶれといったアレルギー反応のリスクを大幅に低減できる点です。

これまでアレルギーを気にしてアクセサリーを諦めていた方でも、ファッションを楽しめるようになります。

2-2.ニッケルフリーのデメリット

ニッケルフリー製品のデメリットは、すべての人にアレルギーが起きないわけではないことや、従来の合金に比べてデザインの選択肢が限られる場合があることです。ニッケル以外にも、コバルトやクロムなど、アレルギーを引き起こす金属は存在します。

また、ニッケルは加工がしやすく、美しい光沢感を出すために使われてきた一般的な金属です。そのため、ニッケルフリー製品はデザインや色味の種類がやや少なくなり、選択肢の幅が狭まる傾向があります。

3.ニッケルフリーのお手入れ方法

ニッケルフリーのアクセサリーを長く美しく保つためには、以下のような日々のお手入れがとても重要です。

  • こまめに皮脂や汚れを拭き取る
  • つけたまま入浴や海水浴をしない
  • 個別に保管する

一つずつ解説します。

3-1.こまめに皮脂や汚れを拭き取る

ニッケルフリーのアクセサリーを外したあとは、毎回柔らかい布で表面を優しく拭き、皮脂や汗、化粧品などの汚れを取り除くようにしましょう。

汚れが付着したまま放置されると、金属の表面が化学反応を起こし、くすみや変色の原因となる場合があります。とくに、ピアスやネックレスのように直接肌に触れるものは、こまめな手入れが大切です。

3-2.つけたまま入浴や海水浴をしない

アクセサリーをつけたままお風呂や温泉、プール、そして海に入るのは、変色や劣化の原因となるため避けてください。

入浴剤や温泉の成分(とくに硫黄)、プールの塩素、そして海水に含まれる塩分は、金属にとって大敵です。これらの成分がアクセサリーに付着すると、化学反応によって、変色したり、表面の光沢を失わせたりしてしまいます。

水に触れる場面では、事前にアクセサリーを外す習慣をつけることが重要です。

3-3.個別に保管する

アクセサリーを保管する際は、他のアクセサリーと接触しないように、一つずつ個別に保管しましょう。

複数のアクセサリーを一つのケースにまとめて入れると、移動中などに互いが擦れ合い、表面に細かい傷が無数についてしまいます。たとえサージカルステンレスのような硬い素材でも、宝石などが付いている場合は、その宝石を傷つけてしまうかもしれません。

仕切りのあるジュエリーボックスや、小さなビニール袋、柔らかいポーチなどを活用し、大切なアクセサリーを傷から守りましょう。

4.ニッケルフリーでも金属アレルギーが起こらないわけではない

前述したように、「ニッケルフリー」の製品は、金属アレルギーのリスクを大幅に減らしますが、残念ながら「全ての人に、絶対にアレルギーが起きない」と保証するものではありません。

金属アレルギーの原因は、ニッケルだけではないからです。人によっては、コバルト、クロム、パラジウムといった、ほかの金属にアレルギー反応を示す場合もあります。

ニッケルフリーは、あくまで最も原因となりやすいニッケルを避けるための有効な選択肢の一つと理解しておくことが大切です。

4-1.金属アレルギーが起きたときの対応

もしアクセサリーを身につけてかゆみや赤みといったアレルギー症状が出た場合は、まず直ちにその製品の使用を中止し、速やかに皮膚科を受診してください。

どの金属がアレルギーの原因となっているかを特定するためには、パッチテストなどの検査が必要です。

自己判断で薬を塗るといった対処をすると、症状を悪化させてしまう恐れがあります。医療機関にてアレルギーの原因となる金属を正確に突き止め、医師の指示に従うようにしてください。

5.金属アレルギーの方におすすめしたい金属の種類


金属アレルギーの方におすすめしたい金属の種類を、4つご紹介します。

  • チタン
  • サージカルステンレス(316L)
  • プラチナ(Pt900以上)
  • 高純度の金(K18、K24)

ご自身に合った金属を探してみてください。

5-1.素材①チタン

チタンは、汗などでイオン化して溶け出すことがほとんどなく、アレルギー反応を極めて起こしにくい、安全性の高い金属です。生体適合性が高く、人工関節やインプラントといった、体内に埋め込む医療器具の材料としても広く使われています。

また、鉄の約半分の軽さでありながら、非常に丈夫で傷つきにくいという特徴も持っています。軽くて丈夫、そして肌に優しいという、アクセサリーに最適な素材の一つです。

5-2.素材②サージカルステンレス(316L)

サージカルステンレス(とくにSUS316L)は、医療用メスの素材としても使われる、極めてアレルギー性の低いステンレス鋼です。

ステンレスは通常鉄を主成分とし、ニッケルやクロムを含みますが、サージカルステンレスはこれらの金属が非常に溶け出しにくいように固く結合しています。そのため、金属イオンが溶け出して肌に触れる心配が少なく、アレルギー反応を起こしにくいのです。

錆びにくく傷にも強い丈夫な素材なので、普段使いのアクセサリーとして安心して利用できます。

5-3.素材③プラチナ(Pt900以上)

プラチナは、化学的に非常に安定した貴金属であり、とくに純度の高いもの(Pt900以上=プラチナを90%含む合金)は、アレルギーの原因となることが極めて少ない素材です。

プラチナ自体はアレルギー反応を起こしにくいですが、割金(わりがね)として使われるほかの金属(パラジウムなど)に反応する方もいます。そのため、より純度の高いものを選ぶのが安心です。

5-4.素材④高純度の金(K18、K24)

金(ゴールド)も、プラチナと同様に化学的に安定しており、純金(K24)であれば、アレルギー反応を起こすことはまずありません。

一般的なアクセサリーで使われるK18(18金)は、金の含有率が75%で、残りの25%には銀や銅などの割金が含まれます。この割金に含まれる金属にアレルギー反応を示す場合があります。そのため、アレルギーが心配な方は、できるだけ純度の高い金を選ぶのがおすすめです。

6.まとめ

この記事では、「ニッケルフリー」という言葉の正しい意味から、金属アレルギーの方におすすめの安全な素材、そしてアクセサリーの選び方やお手入れ方法までを詳しくご紹介しました。

大切なのは、「ニッケルフリー」という言葉だけに頼るのではなく、チタンやサージカルステンレスといった、ご自身の体質に合った素材そのものを見極めることです。

正しい知識があれば、金属アレルギーを過度に恐れる必要はありません。ぜひこの記事を参考に、あなたの肌に合った素敵なアクセサリーを見つけ、毎日のおしゃれを存分に楽しんでください。

玉光堂では、アクセサリー類の高価買取を実施中です。金やプラチナなどの貴金属アクセサリーの売却を検討している方は、ぜひ玉光堂の高価買取をご利用ください。

PAGE
TOP