
ジュエリー選びをするなかで、「白金(はっきん)」という言葉を耳にしたことはありませんか?あるいは、白金という言葉が何を意味するのか気になっているのではないでしょうか。
白金とは、プラチナを日本語で呼んだときの名称です。つまり、「白金=プラチナ」ということになります。この記事では、白金についての理解が深まるように、白金の魅力や特徴、その使用用途について徹底解説していきます。
また、記事の後半では、白金と間違われやすい「ホワイトゴールド」との違いについても解説しています。白金についての理解を深めたい方、ホワイトゴールドとは何が違うのか知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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1.白金(はっきん)とは?
ジュエリーなどで目にする「白金(はっきん)」という言葉は、元素記号「Pt」で表される、プラチナという貴金属の日本語名です。その名は、銀白色の美しい輝きに由来します。
酸や汗にも強く、長年身に着けていても、変質・変色することがほとんどありません。この「不変性」と、素材そのものが持つ純粋な白い輝きが、永遠の愛を誓う結婚指輪などの素材として、絶大な人気を誇る理由です。
1-1.白金の魅力・特徴
白金の魅力や特徴について、以下の4つの内容をさらに深掘りしていきます。
- 耐久性が高い
- 美しい色合いを持っている
- アレルギー反応が少ない
- 希少性と価値
それぞれ見ていきましょう。
1-1-1.耐久性が高い
白金は、粘り強くしなやかな性質を持っています。そのため摩耗や変形に強く、非常に耐久性が高い金属です。
とくに、パラジウムなどを混ぜて硬度を高めた合金(Pt900など)は、日常的に身に着ける結婚指輪や婚約指輪に最適です。ダイヤモンドなどの宝石を、しっかりと、そして長期間にわたって留め続けることができます。
白金は、永く愛用するジュエリーに最もふさわしい素材の一つといえます。
1-1-2.美しい色合いを持っている
白金は、素材そのものが生まれつき持つ、純粋で気品のある白い輝きが最大の魅力です。
銀製品のように、温泉や汗で黒ずんだり、変色したりすることが、通常の使用ではほとんどありません。また、ロジウムメッキを施す必要があるホワイトゴールドとは異なり、その白い輝きは永遠に失われることがありません。
この白金の変わらない純白の輝きが、「永遠の愛」を象徴する、ブライダルジュエリーにふさわしいとされる理由です。
1-1-3.アレルギー反応が少ない
白金は、イオン化しにくく体内で溶け出しにくい非常に安定した金属であるため、金属アレルギー反応が極めて少ない肌に優しい素材です。その高い生体適合性から、ペースメーカーの部品など、医療の現場でも広く利用されています。
Pt950(純度95%)などの高純度のプラチナジュエリーは、金属アレルギーが心配な方でも比較的安心して身に着けることができます。
1-1-4.希少性と価値
白金は、金の約20分の1しか産出量がない、非常に希少性の高い金属です。
これまで人類が採掘した白金の総量はわずか約7,000トン程度といわれており、年間で見ても約200トン程度しか採掘されていません。金の年間採掘量とされている約3,000トンと比較するとその希少性が一目瞭然です。
この絶対的な希少性が、白金の資産としての価値を長期的に支えています。
1-2.白金の使用用途
白金は、前述したような特徴から、実に幅広い分野で使用されています。今回は、白金の使用用途として、以下5つの分野を解説していきます。
- ジュエリー
- 自動車の触媒
- 電子機器
- 医療機器
- 化学産業
私たちの生活は、見えないところで白金に支えられているのです。それぞれ解説します。
1-2-1.ジュエリー
白金の最も代表的な用途は、ブライダルジュエリーです。とくに日本では、白金の純粋な白い輝きが好まれ、婚約指輪の素材として圧倒的な人気を誇ります。美しい白い輝きと希少性、そして耐久性から、結婚指輪や婚約指輪としての需要が非常に高いです。
錆びたり変質したりしないその性質が、永遠の愛を誓うジュエリーに最もふさわしいとされています。
1-2-2.自動車の触媒
白金の工業用途の中で、最も大きな割合を占めるのが、自動車の排気ガスを浄化するための「触媒」としての利用です。白金は、排気ガスに含まれる「一酸化炭素」や「窒素酸化物」といった有害物質を、無害な二酸化炭素や窒素、水に変換させる、非常に優れた触媒機能を持っています。
とくに、ディーゼル車の排ガス浄化には不可欠な存在であり、環境保護に大きく貢献しています。
1-2-3.電子機器
白金は、その高い融点と高温下での安定性から、ハードディスクドライブなどの電子機器の精密部品にも利用されています。
ハードディスクのデータを記録する磁性層に白金の合金が使われており、情報の長期的な安定保存を可能にしています。また、工業用の温度センサー(熱電対)など、過酷な環境で使われる様々な電子部品の性能を支えています。
1-2-4.医療機器
白金は、人体に対して極めて安全な(生体適合性が高い)金属であるため、ペースメーカーの電極やカテーテルの部品といった、体内で使用する医療機器にも使われています。
また、白金の化合物である「シスプラチン」は、抗がん剤としても世界中で広く利用されています。白金の化学的な安定性が、医療の最前線で多くの命を救うために役立っているのです。
1-2-5.化学産業
白金は、様々な化学製品を効率的に製造するための「触媒」として、化学産業においても非常に重要な役割を担っています。
たとえば、化粧品やシャンプーなどに使われるシリコーンや、農業用の肥料の原料となる硝酸などを製造する過程で、白金触媒は不可欠です。私たちの生活を目に見えない形で支えている、重要な産業用素材です。
2.白金(はっきん)とホワイトゴールドは別の物質
ジュエリー選びで最も混同されやすいですが、「白金」と「ホワイトゴールド」は、色味は似ていても全く異なる種類の金属です。
白金は、元素記号Ptで表される、それ自体が白い金属です。一方ホワイトゴールドは、元素記号Auで表される「金」に、他の金属を混ぜて白く見せている合金です。
2-1.ホワイトゴールドの特徴
ホワイトゴールドとは、純金(K24)にパラジウムや銀といった白い色の金属(割金)を混ぜ合わせることで、白色に近づけた「金の合金」です。
そして、そのままでは少し黄色味がかった色合いになることが多いため、最終的な仕上げとして表面に「ロジウム」というプラチナ系の金属でコーティングを施しています。
そのため、白金のような白色に仕上がりやすく、白金とホワイトゴールドは混同されやすくなっています。
3.白金(はっきん)とホワイトゴールドの違い
ここからは、白金とホワイトゴールドの違いについて、以下5つのポイントからさらに詳しく解説します。
- 成分の違い
- 色味の違い
- 価値の違い
- 耐久性・硬さの違い
- お手入れのしやすさの違い
一つずつ見ていきましょう。
3-1.成分の違い
白金とプラチナの最も根本的な違いは、主成分となる金属そのものが違う点です。
白金の主成分は、元素記号「Pt」で表されるプラチナです。一方ホワイトゴールドの主成分は、元素記号「Au」で表される金です。
両者は全く異なる金属から成り立っているということをまず理解しましょう。
3-2.色味の違い
白金が持つ落ち着いた灰白色の輝きであるのに対し、ホワイトゴールドの多くは、表面に施されたロジウムコーティングによる明るく強い白色の輝きです。
そのため長年使用していると、ホワイトゴールドは表面のコーティングが摩耗し、下地であるやや黄色味を帯びた金色が見えてくることがあります。一方白金は、磨き直せば元の輝きを取り戻します。
3-3.価値の違い
一般的に、同じデザインと重さのジュエリーであれば、ホワイトゴールドよりも白金のほうが価値・価格は高くなる傾向にあります。
これは、白金が金よりも産出量が少なく、希少性が高いためです。また、ジュエリーに使われる白金は純度90%以上が主流ですが、ホワイトゴールドは、純度75%(K18WG)が一般的であることも、価格差が生まれる理由です。
3-4.耐久性・硬さの違い
耐久性・硬さでは、白金は「変形しにくい」、ホワイトゴールドは「傷つきにくい」という、異なる特徴を持ちます。
白金は、柔らかくしなやかな性質を持つため、衝撃を加えても、欠けるよりは曲がることで力を逃します。一方ホワイトゴールドは、割金によって硬度が高められており、表面的な擦り傷には白金よりも強いです。
3-5.お手入れのしやすさの違い
長期的な視点で見たお手入れのしやすさでは、素材そのものの色が変わらない白金に軍配が上がります。
白金は、温泉の成分などにも反応しにくく、変質・変色の心配がほとんどありません。一方ホワイトゴールドは、長年の使用で表面のロジウムコーティングが剥がれることがあり、輝きを維持するためには再コーティングというメンテナンスが必要になることがあります。
4.まとめ
この記事では、金属の「白金」について、その特徴や価値、そしてホワイトゴールドとの違いを詳しく解説しました。
白金は、その希少性や錆びや変色に強い不変性から、「永遠の象徴」としてジュエリーに最もふさわしい金属です。またそれだけではなく、工業用途や医療機器などにも幅広く利用されており、私たちの生活を見えないところで支えているのです。
この記事でご紹介した白金の特徴を参考に、ジュエリー選びをおこなってみてはいかがでしょうか。
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