
ネックレスや指輪などアクセサリーやジュエリーに「750」という数字を見たことがある人は多いでしょう。750をはじめとした刻印は、素材や品質を保証する大切なものであり、本物であることを示しています。
「750」とは海外で作られた金製品に見られる刻印です。「750」の数字は純度75%を意味しており、これは「K18」と同じ意味です。この記事では以下の内容について解説していきます。
- 金750の概要
- 金に刻まれる刻印の種類や意味
- 刻印があるのは金だけではない
- 金750の偽物に注意
この記事を読むことで、金750について詳しく知ることができます。金750の刻印や特徴について知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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【目次】
1.金750とは?
金750とは製品についている刻印の一種です。その意味について解説していきましょう。
1-1.金750はK18(18金)と同じ
金750はK18と同じ意味です。素材となっている金の詳細をあらわすために数字やアルファベットが刻まれていますが、それを「刻印」といいます。
よく見かける表示は「K18」や「K24」などです。「750」は金素材の詳細を表示したもので、750とK18は同じ意味を持っています。
1-2.金750の刻印は海外製に多い
金750は海外で作られた製品で頻繁に見られます。750は純度を表しており、1000分率で表わしたものです。つまり750とは1000分の750という意味なので、純度75%となります。
日本では純度を表す時に、24分率を使うのが一般的です。一方、海外では1000分率が主流となっています。日本で作られたものは「K18」「K24」、海外で作られたものは「750」「999」などの数字が記されています。
1-3.金750という刻印がある理由
750やK18などが刻まれている理由は、金の情報を正しく伝えるためです。使われている素材や品質を保証するものであり、偽物によるトラブル発生を防ぐことができます。
近年では、金製品の偽物が多く流通しており、問題になっています。刻印がついている製品であればその表示を調べることで、偽物をある程度見分けることができるでしょう。
ただし日本では、刻印を表示することが義務化されているわけではありません。法的義務はないですが、企業側が自主的に、安心・安全な流通をおこなうためにつけています。そのためものによっては本物であっても、数字やアルファベットが刻まれていない場合もあります。
刻印がないものはすべて偽物とは一概に言い切ることはできません。数字やアルファベット表示がなくても本物である可能性はあります。
2.金に刻まれる刻印の種類
刻印にはいくつかの種類があります。ここではそれぞれの種類をまとめてみましょう。
2-1.純度を表す刻印の種類
純度を表す刻印には、「K18」や「K24」があります。日本では24分率が使用されることが多く、「K24」と刻まれている場合は「純金」に該当します。
数字の前につく「K」はK(カラット)という単位です。K24は純度が99.9%以上、K18は75%、K14は58.5%になります。K24は純度99.9%以上なので、含まれているのはほとんどが金です。
私たちが普段身につけるジュエリーやアクセサリーでよく使用されるのは「K18」です。金以外の25%は、銀・銅・パラジウム・ニッケルなどが混ぜられており、これを合金といいます。
金はやわらかい性質を持っているため、それだけだと柔らかすぎて扱いづらいというデメリットがあります。そこでその他の金属を混ぜることで、硬さと強度が増すのです。硬さがでれば、ジュエリーやアクセサリーとして普段使いできるようになります。
2-1-1.あとKには注意
基本的には「K18」や「K24」など、K(カラット)は数字の前につきます。しかし「18K」のように、K(カラット)が数字の後ろについたものもあります。18Kは通称「あとK」と呼ばれる刻印です。
「あとK」は日本で作られたものにはあまり記されていないものの、他のアジア各国で流通している製品に多く見られます。また、なかには純度を偽装しているものやメッキなのにメッキの刻印が入っていないといった偽物もあり、注意が必要です。
2-2.カラーを表す刻印の種類
カラーを表す刻印はいくつかありますが、代表的なものは以下の3種類です。
刻印の種類 | 特徴 |
---|---|
YG(イエローゴールド) | 銀・銅・パラジウムを配合しており、華やかな印象です。 ゴールドに近い発色をしており、折り曲げにくい性質があります。 結婚指輪やアクセサリーに用いられることが多いです。 |
PG(ピンクゴールド) | 銀・銅・パラジウムを配合した強度の強い素材です。 柔らかい印象があるものの、変色しやすいデメリットがあります。 女性向けアクセサリーに用いられることが多いです。 |
WG(ホワイトゴールド) | 銀・銅・パラジウムを配合しており、輝きがあります。 清楚な印象で変色や変質にも強い特性を持っています。 時計やアクセサリーに用いられることが多いです。 |
これらは別の素材を混ぜて加工されており、混ぜる素材によってカラーが変わります。
またその他に、BG(ブラックゴールド)やGG(グリーンゴールド)などがあります。
2-3.メッキを表す刻印の種類
さまざまな製品に金の膜をかぶせたものを「金メッキ」といいます。金メッキにはメッキを表す刻印が刻まれており、その種類は豊富で、以下のようなものが代表的です。
- GP
- GF
- GR
- GS
- RGP
- GEP
またメッキの厚さに関する表示として「〇M」や「1/〇」などがあります。たとえば「K18 3M」であれば3ミクロンの厚さのK18をメッキしたという意味です。また「K18 1/10」であれば1/10ミクロンの厚さのK18をメッキしている製品を表しています。
2-4.その他の刻印
そのほかに「ホールマーク」があります。ホールマークは品位試験に合格した製品にのみ刻まれます。品位試験は造幣局など国の信頼できる機関が、貴金属製造・販売メーカーから依頼を受けて実施している試験です。
ホールマークは日本の日の丸国旗の右側部分にひし形マークが描かれていて、そのひし形に1000分率で表した純度の数字が彫られています。ホールマークがついていれば、国際的に信頼できるといえるでしょう。
ちなみにホールマークは国によってマークが異なります。日本は日の丸ですが、フランスではワシ、イギリスでは王冠のマークになっています。
3.刻印があるのは金だけではない
実は刻印があるのは金だけではなく、そのほかの金属にも刻印がついています。
ここでは、刻印の多い代表的な金属として、プラチナ・銀・パラジウムについて解説します。
3-1.プラチナの刻印
プラチナには「Pt○○」という刻印が記されており、純度はPt999=99.9%以上、Pt950=95%、Pt900=90%、Pt850=85%です。
海外の高級ジュエリーではPt950 、日本のジュエリーではPt900が用いられることが多いです。
3-2.銀の刻印
銀には「SV○○」という刻印が記されています。1000分率が使用されており、純度はSV999=99.9%以上、SV950=95%、SV925=92.5%、SV900=90%、SV800=80%です。
「SV925」はスターリングシルバーと呼ばれており、法律上純銀として扱われています。
3-3.パラジウムの刻印
パラジウムには「Pd○○」という刻印が記されており、純度はPd999=99.9%以上です。Pdとはパラジウムの元素記号のことであり、Pd950=95%、Pd900=90%、Pd500=50%を意味しています。
パラジウムはプラチナと似ていますが、プラチナよりも軽く硬度が高い性質を持っています。
4.金750を表す刻印があっても偽物の可能性がある点に注意
「金750」と刻印の信頼性は基本的に高いですが、実は数字やアルファベットが刻まれていても、偽物の可能性はゼロではありません。
金750の刻印があるものでも、純度を誤魔化していたり金メッキだったりと、偽物である可能性も否定できないのです。
4-1.金750の本物と偽物を見極める方法
金750が本物か偽物かを見極めるには、以下の方法を実践してみてください。
- 刻印を確認する
- 色味や輝きを確認する
- 磁石を近づける
- メッキの剥離を確認する
- 比重を確認する
詳しくは以下の記事で解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
4-2.金750を買取業者に査定してもらうのも一つの手段
手元の金製品が本物かどうか不安な場合、買取業者に査定を依頼するのも一つの手段です。
買取業者であれば、貴金属専門の査定士が専用の器具を使用し、金製品の真贋を判断してくれます。また、査定を通じて製品の価値を知ることができ、売却を検討する際の参考にもなるでしょう。
金製品の真贋に不安がある場合は、思い切って専門の買取業者に査定を依頼してみてください。
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6.まとめ
金製品には「750」などの数字や文字が記されています。製品に記されている刻印には意味があります。
「750」は純度75%の金で、K18と同じ意味です。またプラチナや銀などほかの素材にもついています。
その数字やイニシャルがどのような意味を持っているのか把握しておけば、金に関するさまざまな情報を知ることができます。この記事で刻印について知識を深めておきましょう。
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